私がハーブに興味をもったきっかけは、インディアンの部族にいる「メディスンマン」を知ったことです。
メディスンマンはハーブに詳しく、ハーブを活用しながら人々の身体や心の不調を癒すヒーラー的な存在。
20代前半の私は、なぜかメディスンマンに強く惹かれていて、メディスンマンのようになれたらいいなぁ…と、本気で思っていたのでした。
ちょうどそのころ、友達に誘われて日高にある阿里山カフェに行きました。
カフェで販売されていたエキナセアのハーブティーを購入した私は、箱に書かれた効能を見てビックリ。
“免疫力を高め、風邪やインフルエンザに有効である”
「植物なのに、エキナセアって薬みたい…。インフルエンザにまで効果を発揮するなんて。エキナセアは家でも育てられるのかな? 」
エキナセアがインディアンのハーブだと知り、さらにエキナセアへの興味が深まっていきました。
ハーブの持つ効能とタフさに感動
その後ハーブの本を買い、エキナセアやそのほかのハーブについて調べました。
ハーブのすばらしい効能を知れば知るほど、ハーブへの関心は深まるばかり。
当時住んでいた家は、小さな花壇付きの貸家。
あるとき、私はスーパーの入り口にある花屋でローズマリーの苗を購入し、花壇に植えてみることにしました。
とくに手をかけずほったらかしだというのに、どんどん育つローズマリー。
栽培は簡単だし香りもいい、さらに薬効成分まで含まれる。ハーブを育てることで得られるメリットの多さに感激しました。
“よし、いつか家を建てるときには、絶対に広い庭でたくさんハーブを育てよう”
そう決意しました。
もともと桑畑だった場所に家を建て、庭を作りハーブの種を蒔いた
結婚してからしばらくたったあるとき、父から
「使われていない農地があるから、そこに家を建てれば?」
と提案されました。
その土地は、実家が養蚕農家だった頃に、蚕(かいこ)のごはんである桑の葉を育てるための畑だったそうです。
夫とその土地を見に行きました。ふたりとも、すぐにその場所が好きになり、
「ここに家を建てよう」
と、即決。
なんだかんだありながら無事に家が建ち、子どもも生まれました。
それから、育児の合い間に少しずつ畑を開墾してハーブの種を蒔き、ゆっくりと庭を広げていきました。
もちろん、エキナセアの種も蒔きました。かわいい芽を出し、エキナセアは元気に育っています。
庭でハーブを育てる喜び…庭作りはこれからもずっと続く
夏はハーブたちが旺盛に育ちます。収穫しても追いつかないほどです。冬に備えて大量のハーブを乾燥させ、瓶に詰めて保管したりと大忙し。
正直、夏場の庭仕事はしんどいです。汗でびっしょりになるし泥だらけ。まったく優雅ではありません。でも、すごく精神が満たされます。
メディスンマンへのあこがれがきっかけでスタートした、薬草のある庭作り。
ずっと昔からそこにあったような「原っぱ」をイメージしながら、今も庭作りを継続中です。